「Proudly made in Canada since 1989」。カナダの公式サイトは、FIRST MATE(ファーストメイト)をこう紹介しています。1989年からカナダ・ブリティッシュコロンビア州で家族経営を続けるペットフードメーカーで、ドライフードはチリワックの自社工場で作られています。この記事ではカナダ公式サイトで確認できた情報をもとに、商品の基本情報と、たんぱく源の選び方という視点を整理します。日本で販売されている製品とカナダの現行製品では、名称や配合が違う場合がある点にも触れます。
ペットの体質・持病・年齢によって合う食事は異なります。FIRST MATEに限らず、新しいフードに切り替えるときは1〜2週間ほどかけて少しずつ切り替え、下痢・嘔吐・食欲不振などの様子が見られたら中止し、かかりつけの獣医師に相談してください。この記事は公開されている情報にもとづく紹介であり、特定の症状の治療や予防を保証するものではありません。
FIRST MATEはどんなブランドか
FIRST MATEは、1989年にカナダ・ブリティッシュコロンビア州で創業したペットフードメーカーです。公式サイトでは「FAMILY OWNED & OPERATED」として家族経営であることを掲げ、ドライフードはチリワックにある自社工場(FirstMate Dry Kibble Facility)で製造していると説明しています。配合には獣医師が関わっているとも書かれています(VETERINARIAN FORMULATED)。
日本では「1995年に世界で初めてグレインフリーのペットフードを発表した」と紹介されることがあります。ただしカナダ公式のトップページと品質のページでは、この記述を確認できませんでした。公式で確かめられる年は1989年の創業のみです。日本国内では株式会社ボンビアルコン ファーストメイト事業部が輸入販売総代理店と紹介されていますが、取り扱い商品や購入方法は輸入元の案内でご確認ください。
商品の特徴
限定原材料という設計思想
FIRST MATEの公式の商品ページでは、動物性たんぱく源を1種類だけに絞った構成が多く見られます。パシフィックオーシャンフィッシュの商品ページには「Single Meat Protein Limited Ingredient Formula」と表記されています。これは限定原材料(リミテッドイングリーディエント)と呼ばれる考え方で、使う食材を減らすほど、合わない食材があったときに候補を絞り込みやすくなるという発想です。
公式の商品ページには、たんぱく質のうち何%がどの原料から来ているかが明記されています。たとえばケージフリー ダック&パンプキンは、たんぱく質の78%がダック、22%がかぼちゃとジャガイモ由来で、穀物由来は0%です。ダックはフランス産と書かれています。
ラインナップの考え方
カナダ公式のラインナップには、グレインフリーのほかに穀物を使う「Grain Friendly」のラインがあり、エンドウ豆不使用(Pea Free)やジャガイモ不使用(Potato Free)のレシピもあります。パシフィックオーシャンフィッシュなどには小粒の「Small Bites」が用意され、猫用、缶詰、おやつも展開されています。
日本で紹介されてきたレシピ名(チキンウィズブルーベリー、子犬向けの「エンデュランス/パピー」、体重管理・シニア向けの「ウェイトコントロール/シニア」など)は、カナダ公式の現行ラインナップでは同じ名前の犬用製品を確認できませんでした。ニュージーランドビーフは、カナダ公式に名前の近い「ニュージーランドビーフ&オーツ」があります。日本での取り扱いレシピと価格は、輸入元の最新の案内で確認してください。
カナダ公式で確認できた成分値
カナダ公式の現行製品について、たんぱく質の内訳と保証分析値を並べると次のとおりです。エネルギーは公式の計算値(ME)をkgあたりで示したもので、100gあたりにするとおよそ10分の1になります。
| 製品(カナダ公式の名称) | たんぱく質の内訳 | 粗たんぱく質 | エネルギー(計算値) | そのほかの特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Pacific Ocean Fish Meal Original Formula | 73%がニシン・アンチョビ・イワシ、27%が野菜、穀物0% | 23.0%以上 | 3060kcal/kg(約306kcal/100g) | グレイン・エンドウ豆不使用、小粒あり |
| Cage Free Duck Meal & Pumpkin Formula | 78%がダック、22%がかぼちゃ・ジャガイモ、穀物0% | 26.0%以上 | 3120kcal/kg(約312kcal/100g) | ダックはフランス産、グレイン・エンドウ豆不使用 |
| KASIKS Free Range Lamb Meal Formula | 62%が放牧ラム、38%が野菜、穀物0% | 28%以上 | 3120kcal/kg(約312kcal/100g) | オーストラリア産の放牧ラム、ジャガイモ不使用 |
この記事の以前の版では、パシフィックオーシャンフィッシュを313kcal/100g、オーストラリアンラムを「たんぱく質の78%がラム肉、22%がジャガイモ」と紹介していました。カナダ公式の現行配合とは数字が異なります。日本向け製品は配合や表示が違う可能性があるため、日本で買う製品の数値はパッケージと輸入元の表示を優先してください。
たんぱく源の比較
限定原材料のフードでは、どのたんぱく源を選ぶかがそのままフード選びになります。代表的なたんぱく源の位置づけを整理すると次のとおりです。
| たんぱく源 | 選ばれる主な理由 | 気をつけたい点 | FIRST MATEでの例 |
|---|---|---|---|
| チキン | 供給が安定して価格を抑えやすく、嗜好性も高い | 使用歴が長い食材のため、合わない犬もいる | ケージフリー チキン&オーツ(75%がケージフリーチキンミール由来、穀物入り) |
| フィッシュ | オメガ3脂肪酸の供給源になり、皮膚や被毛を意識した選択肢になる | においが強く感じられることがあり、脂質の酸化にも配慮が必要 | パシフィックオーシャンフィッシュ(たんぱく質の73%がニシン・アンチョビ・イワシ由来) |
| ラム | 鶏肉や牛肉を食べ慣れた犬の切り替え先に選ばれやすい | 製品によって脂質量に差がある | カナダ公式の現行品はKASIKS(62%が放牧ラム由来) |
| ビーフ | 嗜好性が高く、赤身の食材を選びたい場合に使われる | こちらも使用歴が長く、合わない犬もいる | ニュージーランドビーフ&オーツ(76%がニュージーランドビーフミールとCultured Protein由来) |
| ダック | 使われる機会が少なく、別のたんぱく源を試すときの候補になる | 価格帯は上がりやすい | ケージフリー ダック&パンプキン(78%がフランス産ダック由来) |
| ポーク | 海外では限定原材料フードのたんぱく源として使われる | 国内の取り扱いは限られる | カナディアンポーク&パンプキン(80%がカナダ産ポークとCultured Protein由来)。カナダ公式では発売予定の表示 |
表の製品名と割合はカナダ公式サイトの現行品です(2026年10月5日確認)。日本での取り扱い品は輸入元の案内でご確認ください。
特定の食材が合わない犬がいるという話と、その食材が犬全般に良くないという話は別のものです。切り替えの判断は、愛犬の様子と獣医師の助言をもとに行ってください。
グレインフリーは全ての犬に必要なのか
グレインフリーという言葉から、穀物は避けたほうがよいという印象を受けるかもしれません。ただ、犬の食物有害反応で名前が挙がる食材は牛肉・乳製品・鶏肉など動物性のものが中心と説明されることが多く、穀物のアレルギーは多数派ではないとされています。穀物を抜いた分はジャガイモや豆類、かぼちゃなどが入るため、グレインフリーが低炭水化物を意味するわけでもありません。
グレインフリーと豆類の関係もひとまとめにはできません。FIRST MATEにはエンドウ豆を使わないグレインフリーのレシピもあり、ラムのKASIKSのようにジャガイモを使わないものもあります。原材料表示で何が穀物の代わりになっているかを見るほうが、選ぶときの手がかりになります。FIRST MATE自身が穀物入りのラインを併売しているように、グレインフリーは選択肢のひとつであって、すべての犬にとっての正解ではありません。
原材料表示の並び順や「目的」の見方など、パッケージから読み取れることはドッグフード・キャットフードのラベルの読み方で整理しています。
こんなペット・飼い主に向いていそうか
- たんぱく源を1種類に絞ったフードを探している人
- 合わない食材を見つけるために、原材料の少ないフードから試したい人
- エンドウ豆やジャガイモを使わないレシピも含めて比べたい人
- 小型犬向けに小粒を選びたい人
- 犬用・猫用を同じブランドでそろえたい多頭飼いの家庭
日本での価格や内容量の展開は、輸入元の案内で確認してから継続を決めると無理がありません。
切り替え・購入前に確認しておきたいこと
フードを切り替えるときは、今のフードに少しずつ混ぜながら、数日から1〜2週間ほどかけて進める方法が一般的です。途中で下痢や嘔吐、食欲不振が見られた場合は、ペースを緩めるか、早めにかかりつけの獣医師に相談してください。
- 持病がある場合や療法食から切り替える場合は、切り替える前にかかりつけの獣医師に相談すること
- アレルギーが疑われる場合は、たんぱく源だけでなく脂質源(鶏脂肪など)も原材料表示で確認すること
- カナダ公式の数値ではなく、手元のパッケージに書かれた保証分析値と給与量の目安を確認すること
- 正規輸入品を扱う販売店で購入し、日本語表示と賞味期限も確認すること
限定原材料やグレインフリーといった設計は、ブランドの商品づくりの考え方として紹介されているもので、特定の病気の予防や治療を保証するものではありません。
よくある質問
Q. 限定原材料のフードは何が違うのですか。
動物性たんぱく源を1種類に絞り、ほかの原材料も少数にとどめた設計のフードを指します。使われている食材が少ないため、体に合わないものがあったときに原因の候補を絞り込みやすいという考え方です。
Q. グレインフリーと穀物入り、どちらを選べばよいですか。
穀物が合わないと分かっている場合を除けば、どちらかが常に優れているというものではありません。FIRST MATEは両方のラインを用意しているので、愛犬の様子や獣医師の助言をもとに選ぶことになります。
Q. 「世界初のグレインフリー」というのは公式の情報ですか。
日本ではそう紹介されることがありますが、カナダ公式のトップページと品質のページでは、世界初や1995年発表といった記述を確認できませんでした。公式で確かめられたのは、1989年からカナダで製造しているという点です。
Q. カナダ公式の数値と日本のパッケージが違うことはありますか。
あり得ます。たとえばラムのレシピは、カナダ公式の現行品(KASIKS)ではたんぱく質の62%がラム由来ですが、以前は78%と紹介されていました。製品名や配合が変わっている可能性があるため、手元のパッケージと輸入元の表示を優先してください。
Q. グレインフリーなら豆類が入っているのですか。
そうとは限りません。FIRST MATEのカナダ公式には、穀物もエンドウ豆も使わない「Grain & Pea Free」のレシピがあります。何が穀物の代わりに入っているかは、原材料表示で確認できます。
Q. たんぱく源はローテーションしたほうがよいですか。
いろいろな食材を経験させる考え方もあれば、合っているフードを続ける考え方もあります。切り替えのたびに体調を崩す場合は、頻繁に変えないという判断もあります。
Q. 小型犬でも食べやすい粒はありますか。
パシフィックオーシャンフィッシュなどにはSmall Bitesという小粒タイプが用意されています。日本で取り扱いのある小粒のレシピと内容量は、輸入元の案内で確認してください。
Q. 子犬やシニア犬にも使えますか。
日本では子犬向けや体重管理・シニア向けの区分が紹介されてきましたが、カナダ公式の現行ラインナップでは同じ名前の犬用製品を確認できませんでした。対象年齢はレシピごとに違うので、パッケージの表示を確認してください。
Q. どこで購入できますか。
日本では株式会社ボンビアルコンが輸入販売総代理店と紹介されており、取り扱いのあるペット専門店でも購入できます。販売店や購入方法は輸入元の案内で確認してください。
たんぱく源の違いやグレインフリーが全ての犬に必要かという点を、ほかのフードとも比べたい場合は無添加ペットフードの比較ガイドを参照してください。
輸入グレインフリーの記事
FIRST MATEのようなグレインフリーのフードは、たんぱく源の種類と製法、日本の正規輸入品かどうかが比較の軸になります。グレインフリーがすべての犬に必要かという点も、この記事で整理しています。
まとめ
FIRST MATE(ファーストメイト)は、1989年からカナダで製造を続ける家族経営のメーカーが手がける、限定原材料の設計を軸にしたペットフードブランドです。たんぱく質の何%がその肉や魚から来ているかまで公開されており、カナダ公式の現行品ではダックが78%、フィッシュが73%、KASIKSのラムが62%です。グレインフリーと穀物入り、エンドウ豆やジャガイモを使わないレシピまで選べる一方、日本向け製品の名称や配合はカナダの現行品と違う場合があります。手元のパッケージと輸入元の最新の表示を確かめながら検討してください。
出典
- FirstMate Pet Foods(カナダ公式)「トップページ」 https://firstmate.com/ (2026年10月4日確認)
- FirstMate Pet Foods「Our Quality」 https://firstmate.com/our-quality/ (2026年10月4日確認)
- FirstMate Pet Foods「Pacific Ocean Fish Meal Original Formula」 https://firstmate.com/product/pacific-ocean-fish-meal-original-formula/ (2026年10月4日確認)
- FirstMate Pet Foods「Cage Free Duck Meal & Pumpkin Formula」 https://firstmate.com/product/cage-free-duck-meal-pumpkin-formula/ (2026年10月4日確認)
- FirstMate Pet Foods「KASIKS Free Range Lamb Meal Formula」 https://firstmate.com/product/kasiks-free-range-lamb-meal-formula/ (2026年10月4日確認)
- FirstMate Pet Foods「Grain Free Dog Food」一覧 https://firstmate.com/dog-food/grain-free/ (2026年10月4日確認)
- FirstMate Pet Foods「Cage Free Chicken Meal & Oats Formula」 https://firstmate.com/product/cage-free-chicken-meal-oats-formula/ (2026年10月5日確認)
- FirstMate Pet Foods「New Zealand Beef & Oats Formula」 https://firstmate.com/product/new-zealand-beef-oats/ (2026年10月5日確認)
- FirstMate Pet Foods「Canadian Pork Meal & Pumpkin Formula」 https://firstmate.com/product/canadian-pork-meal-pumpkin-formula/ (2026年10月5日確認)
- 日本の輸入販売元(株式会社ボンビアルコン) 日本での価格・取り扱いレシピ・所在地は輸入元の案内でご確認ください
アイキャッチ画像は無添加ノートが作成したイメージで、実際の商品・サービスの写真ではありません。