Natural Balance(ナチュラルバランス)の「LIMITED INGREDIENT(LID)」シリーズは、ブランドが2001年に取り入れた、たんぱく質源を限定したレシピのシリーズです。日本では岡山市の株式会社オオシマが2025年7月から正規輸入元として販売を始めました。この記事では日本公式サイト(n-balance.jp)の公開情報をもとに、日本で買える犬用LID 6レシピの違いと、限定原材料という設計の考え方を整理します。
ペットの体質・持病・年齢によって合う食事は異なります。Natural Balanceのような限定原材料のフードでも、切り替えるときは時間をかけて少しずつ移し、下痢・嘔吐・食欲不振などの様子が見られたら中止し、かかりつけの獣医師に相談してください。この記事は公開されている情報にもとづく紹介であり、特定の症状の治療や予防を保証するものではありません。
Natural Balanceはどんなブランドか
Natural Balanceは米国のブランドで、米国公式サイトは「Since 1989」を掲げています。日本公式サイトによると、フードは米国飼料検査官協会(AAFCO)が定める栄養基準に則って開発された主食です。商品ページの原産国表示は米国です。
日本では岡山県岡山市の株式会社オオシマがNatural Balance Pet Foods, LLC.と正規代理店専売契約を結び、日本公式サイトを運営しています。正規輸入元としての販売開始は2025年7月です。
日本でリパックされ、日米で品質検査
原産国は米国ですが、日本公式サイトの「品質について」では、フードは日本の工場で日本用パッケージにリパックされると説明されています。品質テストは生産バッチごとに行われ、製造国のアメリカとリパック地の日本で、それぞれ独自の検査を実施しているとのことです。
商品の特徴
LID(原材料限定)というシリーズ
主力のひとつが「LID(Limited Ingredient、原材料限定のレシピ)」シリーズです。日本公式サイトによれば、この考え方を取り入れたのは2001年で、たんぱく質源を限定し食材の種類もできるだけ少なくするよう工夫されています。バイソンやダック、鹿肉といった目にする機会の少ないたんぱく源を使った単一の動物性たんぱく質源のレシピ、サーモンのレシピ、動物由来の原材料を使わないベジタリアンレシピが並びます。公式は、食材に敏感な子や消化に不安のある子、皮膚に悩みのある子にも「寄り添えるよう」工夫したと表現しています。症状が改善するという意味ではありません。
グレインフリーと穀物入りの両方がある
LIDはすべてがグレインフリーではありません。サーモン&スイートポテトやRESERVEシリーズはスイートポテトやポテトを炭水化物源にしたグレインフリーですが、ラム&玄米は玄米やオートミールを使い、コーン・小麦・大豆を使わない設計です。穀物そのものを避けたいのか、特定の穀物を避けたいのかで選ぶものが変わります。表示の読み方はドッグフード・キャットフードのラベルの読み方で整理しています。
サイズ展開と犬用のラインナップ
日本公式サイトの犬用LIDは800g・1.8kg・2kg・5kgの展開で、レシピによって選べる容量が異なります。公式サイトに価格の表示はなく、購入は販売店経由です。実売価格は店舗やセール時期で幅があるため、販売店で最新の表示を確認してください。
日本公式サイトの商品メニューで犬用にあるのは、オリジナルウルトラ、LID原材料限定レシピ、トリーツ(ビスケット)です。ウェット(缶・パウチ)は猫用のみで、犬用のウェットは掲載されていません。
LIDシリーズはたんぱく源と炭水化物源の組み合わせで違う
LIDを比べるときに見るのは、動物性たんぱく源と炭水化物源が何かの二点です。下の表は日本公式サイトに掲載されている犬用LIDをまとめたものです。代謝エネルギーは100gあたりの値です。
| レシピ | 動物性たんぱく源 | 主な炭水化物源 | 穀物 | たんぱく質 | 代謝エネルギー | サイズ展開 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| LID 成犬用 サーモン&スイートポテト | サーモン、乾燥メンハーデンフィッシュ | スイートポテト、タピオカでんぷん、ポテト | グレインフリー | 24.0%以上 | 345kcal | 800g/2kg/5kg(小粒は800g/2kg) |
| LID RESERVE 成犬用 ダック&ポテト | ダックのみ | ポテト、スイートポテト、タピオカでんぷん | グレインフリー | 24.0%以上 | 343kcal | 800g/2kg/5kg(小粒は800g/1.8kg) |
| LID RESERVE 成犬用 スイートポテト&鹿肉 | ベニソン(鹿肉)のみ | スイートポテト、ポテト | グレインフリー | 20.0%以上 | 334kcal | 800g/2kg/5kg |
| LID RESERVE 成犬用 スイートポテト&バイソン | バイソンのみ | スイートポテト、ポテト | グレインフリー | 20.0%以上 | 346kcal | 800g/2kg/5kg |
| LID 成犬用 ラム&玄米 | ラム肉のみ | 玄米、ブリューワーズライス、オートミール | 穀物あり(コーン・小麦・大豆不使用) | 22.0%以上 | 352kcal | 800g/1.8kg/5kg(小粒は800g/1.8kg) |
| LID 成犬用 ベジタリアン 小粒 | 動物由来の原材料は不使用(ヴィーガン対応) | 玄米、オートグローツ、精麦、エンドウ豆 | 穀物あり | 18.0%以上 | 333kcal | 800g/2kg |
いずれも総合栄養食・成犬期用です。「のみ」は公式の「動物性たんぱく質源に〇〇のみ」という表現に沿ったもので、原材料表示にはメンハーデンフィッシュオイルやサーモンオイルなどの魚由来の油も含まれます。魚にアレルギーがある犬では、原材料表示を最後まで確認してください。ラインナップは見直されることがあるため、購入前に公式サイトで確認してください。
限定原材料という設計思想は何のためのものか
限定原材料のフードは、単に「原材料が少ない」ことを売りにしているわけではありません。ここからは公式の説明ではなく一般的な考え方です。犬の食物アレルギーが疑われるとき、獣医療の現場では、それまで食べたことのないたんぱく源だけの食事に一定期間切り替えて反応を見る除去食試験という手順がとられることがあります。原材料の種類が少ないほど、何に反応しているのかを見極めやすいという考え方です。日本公式サイトも、バイソンやダック、鹿肉を「たんぱく質源として目新しい」原材料と説明しています。
ただし、これは診断や治療の話であり、市販フードを自分で選んで試すこととは別物です。除去食試験は与えるものを厳密に管理してはじめて意味を持ち、おやつやトッピングが混ざると判断できなくなります。皮膚や消化のトラブルが続いている場合は、フードを替える前にかかりつけの獣医師に相談してください。
こんなペット・飼い主に向いていそうか
- 動物性たんぱく源を限定したシンプルな配合を探している人
- これまで与えたことのないたんぱく源を試したい人
- グレインフリーと穀物入りの両方から選びたい人
- 小型犬から大型犬まで、体格に合わせて粒とパッケージサイズを選びたい人
一方、レシピが多い分、合う組み合わせを見極めるまでにいくつか試すこともあります。まずは800gの小容量から始めると無駄になりにくいです。
切り替え・購入前に確認しておきたいこと
切り替えるときは、これまでのフードに新しいフードを少しずつ混ぜ、数日から1〜2週間かけて移行する方法が一般に案内されています。途中で下痢や嘔吐、食欲不振が見られた場合は、ペースを緩めるか、早めにかかりつけの獣医師に相談してください。
- 持病があったり療法食が必要だったりする場合は、切り替え前に獣医師に相談すること
- アレルギーが心配な犬の場合は、原材料表示でたんぱく源と油脂の由来をよく確認すること
- 給与量は公式の目安をもとに、年齢や活動量、体型を見ながら調整すること(公式の食事回数の目安は1日1〜2回)
- 開封後は賞味期限に関わらず早めに使い切ること
- 購入先が正規輸入元の商品を扱っているかを確認すること
- 初めて購入する場合は、小容量で食いつきや体調を確認してから継続を検討すること
商品ページには、獣医師による定期的な受診をすすめる一文もあります。なお、原材料や設計思想はあくまで商品づくりの考え方であり、特定の病気の予防や治療を保証するものではありません。
よくある質問
Q. LIDとLID RESERVEは何が違うのですか。
日本公式サイトでは、ダック&ポテト、スイートポテト&鹿肉、スイートポテト&バイソンがRESERVEに分類されています。いずれもグレインフリーで、動物性たんぱく質源にダック、鹿肉、バイソンのみを使ったレシピと説明されています。
Q. グレインフリーと穀物入りのどちらを選べばよいですか。
穀物そのものを避けたいならサーモン&スイートポテトやRESERVEシリーズ、コーン・小麦・大豆だけを避けたいならラム&玄米、という選び分けです。どちらが優れているという話ではありません。
Q. 小型犬向けの小粒はありますか。
サーモン&スイートポテト、RESERVE ダック&ポテト、ラム&玄米には小粒タイプが用意されています。ベジタリアンレシピは小粒のみの展開です。
Q. ベジタリアンレシピを犬に与えても大丈夫ですか。
日本公式サイトでは、動物由来の原材料を使わず植物由来の原材料で組み立てたヴィーガン対応のレシピと案内されています。たんぱく質は18.0%以上で、犬用LIDの中では最も低い値です。切り替えを考えるときは事前にかかりつけの獣医師に相談してください。
Q. 犬用のウェットフードはありますか。
日本公式サイトの商品メニューでは、ウェット缶とウェットパウチは猫用のみです。犬用はオリジナルウルトラ、LID原材料限定レシピ、トリーツ(ビスケット)が掲載されています。
Q. 日本で売られているものは米国から直接届くのですか。
原産国は米国ですが、日本公式サイトによると日本の工場で日本用パッケージにリパックされます。品質テストは生産バッチごとに行われ、米国と日本でそれぞれ独自の検査を実施していると説明されています。
Q. 日本で買えるレシピは米国と同じですか。
米国とラインナップが同じとは限りません。日本で買えるレシピは、日本公式サイトの商品ページで確認してください。
限定原材料という設計思想を、ほかのグレインフリーやたんぱく源の違いとあわせて見比べたい場合は無添加ペットフードの比較ガイドをご覧ください。
輸入グレインフリーの記事
グレインフリーのフードは、たんぱく源と製法、正規輸入かどうかが比較の軸になります。Natural Balanceを選ぶときも、日本の正規輸入元を経由しているかを見ておくと安心です。
まとめ
Natural Balanceは「Since 1989」を掲げる米国のブランドで、2001年に取り入れたLIDシリーズを軸に、たんぱく源と炭水化物源の組み合わせを替えたレシピをそろえています。日本では株式会社オオシマが2025年7月から正規輸入元として販売し、日本向けにリパックした商品を扱っています。犬用LIDはドライの成犬用6レシピで、ウェットは猫用のみです。限定原材料という設計は、獣医師の指導のもとで行う除去食の考え方とも重なります。気になる症状があるときは相談したうえで、公式情報と販売店の最新の表示を確認しながら検討してみてください。
出典(確認日はいずれも2026年10月4日)
- ナチュラルバランス日本公式(株式会社オオシマ)「会社概要」 https://n-balance.jp/company
- ナチュラルバランス日本公式「トップページ」 https://n-balance.jp/
- ナチュラルバランス日本公式「コンセプト」 https://n-balance.jp/about/concept
- ナチュラルバランス日本公式「品質について」 https://n-balance.jp/about/quality
- ナチュラルバランス日本公式「犬用LIMITED INGREDIENT(LID)シリーズ一覧」 https://n-balance.jp/dogs/lid-dog
- ナチュラルバランス日本公式 犬用LID各商品ページ https://n-balance.jp/dogs/d4 、d5、d6、d7、d8、d9、d10、d11、d12
- Natural Balance Pet Foods「About Us」 https://www.naturalbalanceinc.com/about-us/
アイキャッチ画像は無添加ノートが作成したイメージで、実際の商品・サービスの写真ではありません。